もしも我が子が不登校になったら。両親がとるべき行動とは?
我が子の不登校に直面したら・・・
「子どもが不登校になった」と悟った時、親御さんにはさまざまな感情が生まれます。「どうしてたらいいのだろうか・・・」といういいしれぬ不安、「これからどうすればいいのだろう」という疑問、「いままで一生懸命育ててきたのに!」という怒り。ですが、それを直接子どもにぶつけても、決していい結果は生まれません。
逆に、腫れ物のように接すれば、子どもがプレッシャーを感じ、社会性を欠いていく原因となりかねません。
では、子どもが不登校となった時、親はどのように対応すべきなのでしょうか。
父親と母親がコミュニケーションを取る
子どもは、父親と母親がどんな関係おか、どのような会話をしているかということを親が思うよりもしっかりと記憶しています。喧嘩ばかりしている、夫婦間での会話がない、子どもに夫や妻の悪口や愚痴をこぼす、という環境にいると、子どもは親のことを信頼できなくなり、ますます心を閉ざすという結果になってしまいます。
また、子どもが親に相談をしたとき、父親と母親が言っていることが大きく異なると、子どもは混乱し自分の行動をなかなか決断できません。
子どもの将来について、夫婦の将来について話し合い、しっかりとコミュニケーションを取るよう心がけましょう。
子どもの行動や言動を記録して残す
学校や、支援センター、カウンセラーに相談する際、子どもの気になる行動や言動を正確に伝えることで、適切なアドバイスが受けられたり、注意して接してもらえるようになります。
行動には、子ども自身も意識していない不安や不満が行動として現れる場合もありますので、子どもの気持ちを理解することにも役立つでしょう。
また、子どもの言動を記録することは、親にとって子どもの意見をしっかりと聞くきっかけとなります。親の意見を押し付けたり、言葉を補ってあげてしまうと、「子どもの言動を記録する」ことになりません。子ども自身の言動にしっかりと耳を傾けましょう。
勉強をする環境を整える
不登校となった子どもは、まず学力の低下に直面します。学力が低下することで、「学校に戻っても勉強について行けないんじゃないか」という不安から、ますます学校に行きづらくなっていきます。更に、学校での勉強という大きな習慣がなくなり、マンガやテレビを見て過ごす生活が定着しやすいため、夜更かしやひきこもりといった生活の乱れがどんどん進んでいきます。
教室には行けないが、学校には行ける、という子であれば特別教室や保健室登校を勧めましょう。学校には行きたくない、という子には、フリースクールへの登校や、不登校児のための塾の利用、家庭教師といったサポート機関を利用することを考え、学習を継続できる環境を整えてあげましょう。
家庭での役割を与える
家族というのは、我々にとって一番小さな社会です。外に出ることが困難だったとしても、まずはこの社会の中で、子ども達に役割を与え、社会性を損なわずに生活をしていけるようサポートしてあげましょう。
例えば、玄関掃除、洗濯物をとりこむ、などなどなんでもいいのです。子どもが興味のあることがあれば、それを役割として任せるのもおすすめです。例えば、お小遣い帳をつけるのが好きだったら、家計簿をまるごと任せるのもいいでしょう。料理が好きだったら、毎日の食事の用意をお願いするのもいいかもしれません。
任せるのと同時に、実際に子どもがやってくれたら「ありがとう、助かったよ」といった声掛けをすることも大切です。また、子どもが出来ない日があったとしても、責めるのではなく「また今度お願いするね!」といつでも頼りにしていることをきちんと言葉にして伝えてあげましょう。自分は人の役に立っていること、失敗してもやり直せばいいことを繰り返し体感していくことが大切なのです。
自立や学歴の重要性を伝え、選択肢を一緒に考える
不登校となり、ある程度の時間は子どもにも休息が必要です。しかし、何年もそのまま不登校を続けている間に、子どもは年を重ねていきます。もちろん親も年を取っていきます。
年齢順で言えば、子供よりも親のほうが先に死にます。その前に、親が年金生活となれば子どもを養うほどの金銭的余裕がなくなる可能性も想定されます。
就職したり大学を出た人でも、再就職が大変な世の中で、30代、40代で職歴・学歴無しの人間が自立できるだけの収入を得続けることは、なかなか困難なことです。
学歴については、求人サイトを見てみると分かりますが、大卒、専門卒、高卒、中卒でも求人数が大きく異なります。もちろん学歴が全てではありませんが、学歴はあるにこしたことはありません。まず、こういった事実を親はきちんと子どもに伝えましょう。そのうえで、どうしたらいいかを一緒に考えることで、子ども自身に考えるきっかけを与えてあげましょう。
なお、家庭の金銭状況や、問題についての事実を元に条件を提示すること(「私立に行くなら奨学金を借りる必要がある」「実家にいるなら◯円は家に入れる」 など)は大切ですが、○○学部以外はダメ、正社員しかダメ、地元以外はダメ、といった条件をつけることはやめましょう。
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