朝起きれない!は病気かも? 起立性調節障害とは?
朝が弱く、起きたくても起きられない。平熱でいても、体調を崩しやすい。
そんな子どもに対し、悪気がないとは分かっていても、頑張りが足りないのではないか? 学校に行かなかったり、すぐに休んでしまうのは甘えているからでは? と悩まれる親御さんもいるのではないでしょうか。
しかしその不調は単なる精神的な問題ではなく、もしかすると「起立性調節障害」という病気かもしれません。
起立性調節障害はどういった病気なのか
一般的には、動悸やめまいが頻発し、長時間立つことや、朝起きることができない病気であると言われています。これは、心臓から血液の押し出しが弱くなり、身体の下の方に血がたまったり、血液のめぐりが悪くなったりすることが原因で起こります。
ただ、こう言うと、血圧が低いことが症状の根本であるかのように思われがちですが、起立性調節障害は自律神経機能の問題なのです。だから、動悸やめまい以外でも起立性調節障害だと診断される場合もあります。
例えば、腸に分布してる自律神経に影響が出れば胃腸が悪くなったり、女の子であれば生理不順が起きたりしますが、これもめまいなどがなくても条件次第で起立性調節障害と診断されます。
それだけではなく、自律神経はストレスの影響を受けやすいこともあり、心の問題が大きく影響している場合が多くあります。
もちろん、心はあまり関係なく、単に血圧が低かったり、なんらかの感染症の後遺症として起きてくる場合もあります。
このように、起立性調節障害と言っても、原因も症状も十人十色なので、その多様性に合わせた対応が必要となる病気です。
しかし、今はまだ小児科であれば身体の問題として、精神科では心の問題としてしか診断されない場合が多いというのが現状です。
心の問題を抱えている子の方がこの病気にかかる可能性が高いというのは事実です。
しかし、心が影響していることがまだ浸透していないためか、親御さんの中にも、起立性調節障害が身体だけの問題だと思っている方はまだまだ多いようです。
自分の子どもに心の問題があると認めるのは難しい部分もあるかもしれませんが、治療のためにはしっかり理解して向き合う必要があります。
年齢的には小学生から増えてきて、中学1年生~高校2年生くらいが一番発症しやすいといわれています。
しかし、20歳をむかえるころまでには、ほとんどの方が改善されます。
起立性調節障害の検査内容は?
基本的には、小児心身学会というところが作った診断ガイドラインに沿って、座ったり立ったりした状態で血圧を測って、そのパターンから4つのタイプに分けて診断しています。
しかし、血圧のパターンに当てはまらなくても、起立性調節障害と診断し、治療している方も多くいます。
他には、大国教授という方が作った診断用のチェックリストを使用し、総合的に診断されているのが現状です。
具体的な治療方法
身体は自律神経の問題なので、自律神経を安定させる薬や、動悸・下痢・腹痛などの表面的な不調への薬を使用して治療します。
心の問題は、環境調整や、本人への心理療法のほか、親御さんと対話をしたり、精神を落ち着かせる漢方薬を処方することで治療します。。
また、睡眠のリズムが乱れていることが圧倒的に多いので、睡眠リズムを整えることも重要です。
睡眠薬を使用したり、睡眠時間がバラバラになってるのをコントロールするために、睡眠日誌をつけて時間の管理を行っていきます。
昼夜逆転してる人でも、とりあえず時間を固定して、睡眠時間も8時間~10時間ほどを目標に調整していきます。
その他、家庭で取り組むことのできる活動として、自律神経を鍛えるためのチルトトレーニングという壁を背にしてしばらく立っているという方法があります。
意外かもしれませんが、めまいやだるさからできない場合も少なくありません。立つという負荷に、自律神経が適応しようとして鍛えられます。
運動することも大切です。体調が悪いと寝ているだけになり、体調がさらに悪化していきます。それに、やらないのは行動パターンの問題でもあります。大切なのはそのパターンを変えていくことで、ちょっと辛いけどやってみようということの繰り返しが大きな一歩となるのです。
まとめ
起立性調節障害は、身体の問題と心の問題、多様な症状が絡んでいるなど複雑な病気です。
本人だけ、薬だけ、環境だけ、と何か1つを対策するだけではなく、親御さんや学校、心理療法なども含めた多様なアプローチで解決していくのが、結局は一番の近道となります。
気になる症状があれば、「甘えてるだけ?」と思っても、まずは小児科や心療内科に相談してみましょう!
フリースクールってなに? 具体的な活動内容とサポート校との違い
引きこもりになるのには、様々な理由があります。
勉強についていけない、クラスでいじめられている、先生が苦手、学校が嫌い……などなど。
一度こうした状況に陥ると、復学や進学への道はなかなか難しいと思っている方が多いかもしれません。
しかし実際は、不登校生やひきこもりの子どもたちをサポートしてくれる教育機関はたくさんあります。ここではその機関の中でも、特に小中校生の学びの場となっている、フリースクールについて説明します。
フリースクールはなにをするところ?
フリースクールとは、様々な理由から学校に「行くことができない」「行かない」「行きたくても行けない」という子どもたちが、小学校・中学校・高校の代わりに過ごし、学習するところです。
不登校やひきこもりをはじめ、軽度の発達障害、身体障害、知的障害などの事情を抱えるたくさんの子どもたちを受け入れ、居場所を与えています。
個人経営、NPO法人やボランティア団体などが運営する民間の教育機関になるので、それぞれの方針や教育理念の違いによって形態も異なり、かかる費用もそれぞれ異なります。
共通するのは、子どもたちの主体性を尊重しているところです。
サポート校との違い
フリースクールとサポート校はどちらも民間の教育機関です。同じものとして扱われるケースもありますが、それぞれ異なるの特徴を持ちます。
サポート校は、運営母体が予備校や学習塾であることが多く、通信制高校に在籍する生徒の学習や生活の支援を行うことを主な目的としています。入学資格には中学卒業見込み者、通信制高校在籍者などの制限もあります。
一方、フリースクールの運営は、個人、NPO法人などです。学習面というよりは、生活面や精神面の支援を行う場所と言えるでしょう。基本的に入学資格などはありません。
フリースクールは、その地域の小・中学校と上手く連携していることも多く、フリースクールへの登校が学校の出席扱いとされる場合もあります。高校の場合は、フリースクールが公的な教育機関でないため、出席扱いとはしないことがほとんどです。
こういった事情もあり、フリースクールには小・中学生の在籍割合が高くなっています。
社会とのつながり
不登校やひきこもりの子どもにとって、社会とのつながりを感じられるかどうかはとても重要なことです。
子どもの場合、学校に行けない・行かないことで他人と接する機会が少なくなると、社会から取り残されたような感覚に陥ることがあります。そうなると、ますます自分の殻に閉じこもってしまったり、ひきこもり状態が長引くことも想定されます。こうした悪循環を防ぐのに、フリースクールを利用するのは1つの有効な手段と言えます。
フリースクールに登校することが、学校復帰や学習意欲に必ずしも直結するわけではありませんが、自宅以外の場所で家族以外の人とつながっていられる環境は、社会との大事な接点として大きな意味を持ちます。それは、目には見えにくい子どもの不安や焦り、心の負担をきっと和らげてくれるにちがいありません。
フリースクールのタイプはさまざま
フリースクールには、経営目的や特徴の違いによっていくつかのタイプがあり、子どももそれぞれが別の問題を抱えています。
その子どもにとって、今必要な支援を受けられるところを選択することが大切です。
子どもたちの居場所となるタイプ
勉強に重点を置いていたり、社会で必要なスキルを身に付けることに重点を置いていたりと、取り組み内容はいろいろありますが、子どもたちの居場所として機能することが一番の目的となっています。
学校復帰が目標のタイプ
もともと通っていた学校へ戻ることを希望する子どもが対象です。スムーズな復学を実現するため、学校の授業の進度に合わせて学習指導を行います。卒業間近の生徒には、進路先を決めるためのサポートも行います。
専門家がサポートするタイプ
学習障害(LD)や発達障害(アルペルガー症候群)のある子どもに対して、専門家がしっかりとサポートします。個々の状況に応じた学習支援のほか、社会生活を円滑に送るためのトレーニングなども行っていきます。
医療機関と連携してサポートするタイプ
心身いずれかに病気や疾患を持つ子どもでも安心して通える場所を提供しています。医療機関と連携することで、さまざまな症状の子どもに対して、スタッフが適切な援助をできるような体制を整えているのが特徴です。
自宅訪問するタイプ
ひきこもり・不登校状態が長引き、学校にもフリースクールにも通うのが困難という場合には、スタッフによる自宅訪問を受けることもできます。勉強だけでなく、一緒に何かをする時間を共有することですこしづつ通学意欲を高めていきます。
共同生活するタイプ
複数の子どもと寝食をともにしながら、生活全体を支援します。ひきこもり・不登校状態から抜け出す一歩として、規則を設けて正しい生活習慣を教え込むところもあれば、あくまでも個人の意思を尊重するところなど色々です。
一人ひとりの学習サポート
ひきこもりや不登校の子どもの場合は、それぞれ学習レベルもばらばらです。勉強についていけないことがきっかけで学校に行かなくなった生徒も多くいます。学校と同じように集団授業を行ったとしても、当然上手くいくはずがありません。
きちんとしたカリキュラムを基に授業しているところ、通学が困難な状態の生徒に対して自宅訪問を行っているところなど、サポート体制が充実しているフリースクールもあります。基本的には、少人数や個別での学習指導が主流で、あくまでも子どものやる気を尊重するというスタイルです。
フリースクールからの進学
義務教育が終わる中学生の場合は、卒業後の進路指導もしっかり。普通高校への進学、通信制高校や定時制高校、高等専修学校のほか、高卒認定試験合格を目指す進路など、一人ひとりの状況や希望に応じて情報を提供してくれるので安心です。
もともと集団生活が苦手な子どもが多いので、フリースクールから通信制高校に進学し、高卒資格を目指すというケースが多いようです。
こどもの自立の為に親ができることは? 有効な支援方法など
親はだれしも、子どものやる気を引き出そうとします。しかしそれ以前に、実は親が子どものやる気を奪ってしまっている場合もあります。それはいったいどんなところに問題があるのでしょう。
親の「普通」を求めると子どものやる気が奪われてしまう?
親は子どもを心配して、子どもの将来を考えれば、良い学校や良い大学に行って欲しい、安定した仕事について欲しいと考える方が多い傾向にあります。
特に親自身が社会的に成功した仕事などに就いていた場合は、自分の子どもにもこれくらいできていて当然だという思いから、『医者になりなさい』『官僚になりなさい』といった要求をしてしまうこともあります。
親としては決して無理なことを言っているつもりもないし、良かれと思って言っている場合がほとんどですが、子どもからしたらそれを大きなプレッシャーとして感じてしまいます。
例えば子どもが不登校になったという親も、自分の子どもは普通に学校に行って友達と遊んで進学して、という姿を当然のように想像していたでしょう。
だから、不登校になったことにショックを受けることは当然でしょう。でもそこで、とにかく学校に戻ることを要求しても、子どもはさらにプレッシャーを感じ、やる気も失っていきます。
子ども自身も、自分が『普通』じゃなくなったことにショックを受けているのです。
ただ、不登校になると、子どもが1日中家にいることになるので、親もすごく気になるでしょう。まだ寝ているとか、勉強していないとか、ゲームばっかりしているとか。
でも、一挙手一投足を見られていると、子どもも監視されているように感じ、動きにくくなります。何かやる気を出せば、親がまた期待してくると思うと、それをプレッシャーに感じるので、動き出せないという場合もあります。
子育ての最終目的地はどこだ?
子育ての最終目的地ってどこだろう? と考えてみると、学歴や仕事の内容ではなく、子どもが自立することという結論にたどりつくのではないでしょうか。
親と子どもが生きる時代には、30年以上の差があるのだから、親の良いと思う人生を子どもに押し付けても、それが本当に子どもの時代で仕事になるかは分かりません。
社会は今、すごい勢いで変化しています。ネットで実名を使うこと、スマホが出てきたことなど、10年前には想像もできなかったようなことが今では常識になっています。
そう考えると、30年後には家でゲームばっかりしている人の方が、仕事を得られるようになる可能性も否定できないのではないでしょうか。
ゲームに限ったことでなくても、例えば料理が好きな子がいたら、それを極めれば仕事になります。
親が『すべき』と思うこと以外にも、子どもの興味が向くことを『くだらない』と思わずに伸ばしてあげることも必要かもしれません。料理が趣味で終わっても、趣味も人生を豊かに過ごすためには必要なものです。
自分のために行動できる親が自立できる子どもを育てる
子育ては、反応もすぐに得られやすいし、子どもが自分を見てくれるから親としてはとても嬉しいものです。
でも、それを続けていると親が子どもに依存してしまうこともあります。どこかで、それを断ち切る必要があります。
断ち切るためには、どのようなことをしたらいいのでしょう?
それは、子どもが思春期を迎えたら、親は子どものプライバシーを尊重することです。日記やスマホを見たり、子どもが嫌がっているのに部屋を勝手に掃除したりするのは止めた方がいいでしょう。
思春期は自立のためにとても重要な過程です。未熟な部分があっても、思春期になったら『親と子』というよりも、お互いが1人の人間として尊重し合う関係を意識した方が円滑なコミュニケーションが図れるでしょう。
そのためにも、親自身が子どもに意識が向きすぎないように、視野を広げるのが良いのではないでしょうか。自分の目標や気晴らし、趣味や仕事を見つけ、そちらにエネルギーを注ぐも良いでしょう。
本・テレビ・ネットなどから情報収集をしたり、カウンセリングを受けたりなど、何かに祈ったり思い悩んだりするだけではなく、実際に新しい選択肢に触れて、自分の目で確かめることはとてもよい経験になるでしょう。
注意しなければならないのは、お仕事や家庭の事情で、子どもにかまってあげる時間が少なかったと思われるご家庭では、子どもがそもそも目標の立て方を知らなかったり、親に自分を見て欲しいと思っている可能性もあります。
見守るだけというよりも一緒に物事を進めていくスタンスが大切です。
つまり、これまでの親子の関係や、子どもの状態と向き合っていくことで、はじめて取るべき方法が明確になってくるのです。
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高校生が不登校になるとどうなるのか?素朴な疑問のあれこれ!
現在、高校への進学率は97%を超えており、高校への進学・卒業はいまや当たり前な時代となりました。しかし、高校生の不登校は決して珍しいわけではありません。
政府統計の児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査(2016年)では、高校生の不登校を含む長期欠席者の割合は2.4%。これは、40人のクラスあたり、約1人不登校の生徒がいるという計算になります。
高校は義務教育ではないので、進級や卒業のためには単位の取得が必要です。では、不登校になった生徒は、その後一体どうなってしまうのでしょうか?
全日制高校で不登校になる生徒はどのくらい?
学校によって差がありますが、だいたい1クラスに一人、不登校の生徒がいると言われています。まったくいない、というクラスはむしろ珍しいほどです。
1年間にどれくらい休むと留年になってしまうの?
全日制の高校では、1つの教科につき3分の1以上の欠席で単位不認定となります。例えば、72時間の授業時間が設定された科目だったら、23時間以内までは休んでも単位を取得できますが、36時間しか授業時間がない科目だと、12時間以上休んでしまうと単位不認定となり、留年ということになってしまいます。多くの全日制高校は学年制なので、学年ごとで取得する単位が決まっているところがほとんどです。よって、その単位を落としてしまうことで、また1年間やり直して取ることになってしまいます。
ただし例外もあり、選択履修科目のように4つの科目のうち2科目の単位を取得していれば可、というような場合は、3科目分の単位を取得できなくても進級は可能です。
出席日数が足りない場合は?
全日制高校は、出席日数のチェックが厳しい学校が多いので、出席日数が少ない場合でも、補講などでの対応はあまり期待できません。しかし、出席日数が足りていればテストの点数が赤点(30点以下)でも、課題の提出や補講等で学校がフォローしてくれる場合は多い様です。
登校はしているが、保健室や別室登校となっている場合も残念ながら単位は認められません。
留年が確定してしまったら
残念ながら出席日数が足りなくなり、留年が決まってしまった。でも留年するのは嫌だ、となった場合。
大学の付属高校ではそのまま留年する人も多いようですが、そうでない場合は中退や転校をする生徒がほとんどです。学校側も、出席日数が足りなくなってきた時点で生徒やその親に声がけをしてフォローはしますが、やはり単位が取れないと留年になってしまうので、結果的に中退もしくは転校する生徒が多いようです。
全日制の高校へ転校するのは難しいのか?
全日制高校間の転校にはハードルが3つあります。
1つ目は編入試験に合格しないといけないということです。編入試験では、国語、数学、英語などの主要教科の試験及び面接試験が必要だったり、申込み期間があらかじめ決まっていたりするので、タイミングと希望する学校に見合う学力が必要になります。
2つ目は、生徒数の定員がいっぱいの学校には入れないということです。
3つ目は、転校前に修得済みの単位と編入後の学校のカリキュラムの関係で、転校後の学校で卒業に必要な単位を修得することができなければ、出願さえできません。
偏差値や生徒数の部分で妥協すれば、編入できる学校は増えるかもしれませんが、もし前の学校で不登校だったなら、編入後にまた通えなくなると、また留年になることは十分ありえるので、そういった面も考えて通信制高校を選ぶ生徒は多い傾向になります。
通信制高校における在籍生徒の元不登校生の割合は?
学校により差はありますが、不登校が原因で通信制高校に転校してくる生徒は、約50%程度です。
他には、発達障害がある生徒や大学受験に集中したいから、という理由で入ってくる生徒もいます。
全日制から通信制に転入した場合、卒業はいつになるの?
卒業までに必要な単位数と、1年間に取れる単位数はあらかじめ決まっているので、それ次第で卒業時期は決まります。
例えば通信制高校では卒業までに74単位が必要ですが、1年間に取得できる単位が30単位だとすると、2年生になるタイミングで転入する場合は1年生の時点で14単位取得していないと、3年間での卒業は難しくなります。ただし、学校によって一年間に取得できる単位数は異なるので、きちんと確認する必要があります。
最後に
「子どもが不登校になった」と悟った時、親御さんにはさまざまな感情が生まれます。「どうしてたらいいのだろうか・・・」といういいしれぬ不安、「これからどうすればいいのだろう」という疑問、「いままで一生懸命育ててきたのに!」という怒り。ですが、それを直接子どもにぶつけても、決していい結果は生まれません。不登校になったからといって、欠陥があるとか人生終わりということはありません。不登校といっても、ほんのささいなことがきっかけだったり、環境が自分に合わなかっただけのことも多いので、学校を変えて1からやり直すのも一つの有効な手段です。
そして、通信制高校に転校するにしても建物の作りとか校則の有り無し、生徒の雰囲気などそれぞれ特色があるので、実際に自分の目で確かめ、自分に合う学校を選ぶことが必要です。
環境を変えるのはとても勇気がいることですし、上手くやれるのかという不安もあるでしょう。
しかし、転校前は苦しそうな表情だった生徒が、環境が変わって全く違う顔になる場合も珍しくありません。だからまずは、他の選択肢を知ることからはじめてみるのもひとつの有効な方法となるかもしれません。
まとめ
○全日制高校では、1つの教科につき、3分の1以上の欠席で単位不認定となり、結果的に留年となってしまう。
○試験での赤点は課題提出などで進級可能な場合もあるが、出席日数が足りない場合はどうにもならないことが多い。
○全日制の高校へ転校するには、編入試験、生徒の定員、カリキュラムなどのハードルをクリアしなければならない。
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もしも我が子が不登校になったら。両親がとるべき行動とは?
我が子の不登校に直面したら・・・
「子どもが不登校になった」と悟った時、親御さんにはさまざまな感情が生まれます。「どうしてたらいいのだろうか・・・」といういいしれぬ不安、「これからどうすればいいのだろう」という疑問、「いままで一生懸命育ててきたのに!」という怒り。ですが、それを直接子どもにぶつけても、決していい結果は生まれません。
逆に、腫れ物のように接すれば、子どもがプレッシャーを感じ、社会性を欠いていく原因となりかねません。
では、子どもが不登校となった時、親はどのように対応すべきなのでしょうか。
父親と母親がコミュニケーションを取る
子どもは、父親と母親がどんな関係おか、どのような会話をしているかということを親が思うよりもしっかりと記憶しています。喧嘩ばかりしている、夫婦間での会話がない、子どもに夫や妻の悪口や愚痴をこぼす、という環境にいると、子どもは親のことを信頼できなくなり、ますます心を閉ざすという結果になってしまいます。
また、子どもが親に相談をしたとき、父親と母親が言っていることが大きく異なると、子どもは混乱し自分の行動をなかなか決断できません。
子どもの将来について、夫婦の将来について話し合い、しっかりとコミュニケーションを取るよう心がけましょう。
子どもの行動や言動を記録して残す
学校や、支援センター、カウンセラーに相談する際、子どもの気になる行動や言動を正確に伝えることで、適切なアドバイスが受けられたり、注意して接してもらえるようになります。
行動には、子ども自身も意識していない不安や不満が行動として現れる場合もありますので、子どもの気持ちを理解することにも役立つでしょう。
また、子どもの言動を記録することは、親にとって子どもの意見をしっかりと聞くきっかけとなります。親の意見を押し付けたり、言葉を補ってあげてしまうと、「子どもの言動を記録する」ことになりません。子ども自身の言動にしっかりと耳を傾けましょう。
勉強をする環境を整える
不登校となった子どもは、まず学力の低下に直面します。学力が低下することで、「学校に戻っても勉強について行けないんじゃないか」という不安から、ますます学校に行きづらくなっていきます。更に、学校での勉強という大きな習慣がなくなり、マンガやテレビを見て過ごす生活が定着しやすいため、夜更かしやひきこもりといった生活の乱れがどんどん進んでいきます。
教室には行けないが、学校には行ける、という子であれば特別教室や保健室登校を勧めましょう。学校には行きたくない、という子には、フリースクールへの登校や、不登校児のための塾の利用、家庭教師といったサポート機関を利用することを考え、学習を継続できる環境を整えてあげましょう。
家庭での役割を与える
家族というのは、我々にとって一番小さな社会です。外に出ることが困難だったとしても、まずはこの社会の中で、子ども達に役割を与え、社会性を損なわずに生活をしていけるようサポートしてあげましょう。
例えば、玄関掃除、洗濯物をとりこむ、などなどなんでもいいのです。子どもが興味のあることがあれば、それを役割として任せるのもおすすめです。例えば、お小遣い帳をつけるのが好きだったら、家計簿をまるごと任せるのもいいでしょう。料理が好きだったら、毎日の食事の用意をお願いするのもいいかもしれません。
任せるのと同時に、実際に子どもがやってくれたら「ありがとう、助かったよ」といった声掛けをすることも大切です。また、子どもが出来ない日があったとしても、責めるのではなく「また今度お願いするね!」といつでも頼りにしていることをきちんと言葉にして伝えてあげましょう。自分は人の役に立っていること、失敗してもやり直せばいいことを繰り返し体感していくことが大切なのです。
自立や学歴の重要性を伝え、選択肢を一緒に考える
不登校となり、ある程度の時間は子どもにも休息が必要です。しかし、何年もそのまま不登校を続けている間に、子どもは年を重ねていきます。もちろん親も年を取っていきます。
年齢順で言えば、子供よりも親のほうが先に死にます。その前に、親が年金生活となれば子どもを養うほどの金銭的余裕がなくなる可能性も想定されます。
就職したり大学を出た人でも、再就職が大変な世の中で、30代、40代で職歴・学歴無しの人間が自立できるだけの収入を得続けることは、なかなか困難なことです。
学歴については、求人サイトを見てみると分かりますが、大卒、専門卒、高卒、中卒でも求人数が大きく異なります。もちろん学歴が全てではありませんが、学歴はあるにこしたことはありません。まず、こういった事実を親はきちんと子どもに伝えましょう。そのうえで、どうしたらいいかを一緒に考えることで、子ども自身に考えるきっかけを与えてあげましょう。
なお、家庭の金銭状況や、問題についての事実を元に条件を提示すること(「私立に行くなら奨学金を借りる必要がある」「実家にいるなら◯円は家に入れる」 など)は大切ですが、○○学部以外はダメ、正社員しかダメ、地元以外はダメ、といった条件をつけることはやめましょう。
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なぜ不登校に?学校生活で起こるトラブルが関係する引きこもり問題
なぜ不登校になるの?
近年、ますます問題視されている不登校問題。小学生から高校生、更には大学生まで、近年増加している不登校ですが、不登校に至る理由は人それぞれさまざまなものがあります。
学校生活で起こるトラブル
社会問題にもなっているいじめですが、実際にはいじめが原因で不登校になる児童は0.5~2%程度と言われていて、実は友人間のトラブル(8~15%)といった出来事のほうが、不登校の原因となりやすいという統計が発表されています。しかし実際には、学校側がいじめと認定していないだけで、当事者である子どもは「いじめられた」と思っている場合もあります。よって、実際は2%よりも多い数の生徒が、いじめにより不登校になっている可能性があると言われています。
不登校の傾向が出てきたからといってむやみに心配する必要はありません。子どもの話をゆっくりと聞き、合わない人もいれば合う人もいる、自分が疲れない適度な距離で接しても大丈夫なんだよといった言葉で、子どもの心にある負荷を取り除いてあげることがなにより大切です。特にいじめだった場合、それを両親に話すことも本人にとってはとても勇気がいることなので、優しく受け止めてあげましょう。
その上で、特別教室や保健室登校といったところから復学を目指す、別の学校に転校して環境を変える、などという選択肢から一緒に考えていきましょう。
無気力
不登校の原因で最も多いといわれるのがこの無気力です。小中学生では25.9%、高校生では30.1%もの児童が不登校の理由として、無気力をあげています。受験で燃え尽きてしまった、学校での生活が理想と違った、期待に応えようと頑張りすぎて疲れてしまったなど、子どもによって理由は異なります。
そんな状態のところに、「学校へ行け!」「勉強しろ!」と言ったり、無理やり保健室登校などをさせたりしても復学に至ることまずありません。まずは本人を休ませ、無気力から前に進みたい気持ちを取り戻してもらうことが必要です。
ただし、ただ家にいて昼過ぎに起きて朝方に眠りネットやマンガ漬けになってしまうと、更に無気力が加速しかねません。生活リズムを家族に合わせる、おつかいやお出かけに付き合わせるといったように、メリハリのある生活と外の世界との接触は意識して継続することが大切です。
非行や遊び
非行や遊びといった理由も不登校の原因の9~13%を占めており、決して少なくはありません。こちらも原因はさまざまですが、主に家庭での問題が影響しています。
・家庭内の不和から居場所を無くし、悪い友人と関わるようになった
・勉強やスポーツなど、自分自身ではなく成果しか褒められないのが嫌になった
・友人関係、勉強、将来についてなどに対し、親が干渉しすぎた
・親が自分に無関心であると感じており、意識を向けさせようとしている
このように問題行動は、”良い子”でいることへの反発であることが多いのです。親の都合の良い子供であることや、頭が良いことを評価するのではなく、健康で元気に過ごせているだけで十分だと伝ること、思いやりを見せてくれた時には感謝を伝えること、を忘れずに、愛情を表現することが必要です。
学業不振
学業不振も、不登校の原因のうち8~9%を占めています。思ったように成績が伸びない、勉強が難しくてついていけないといった理由から、授業や試験が辛くなり、次第に学校へ行きづらくなっていきます。
対策としては、やはり学力を上げることが一番です。小学生であれば、家庭で親が教師代わりを務めてあげることが有効です。子どもの興味があること、好きな教科を中心に勉強を進めていきましょう。ただし、「なんでこんな問題もわからないんだ」といったように子どもを責めてしまうと、更に勉強嫌いを加速させてしまいます。
中学生や高校生でのつまづきは、分からなくなった部分に立ち返り勉強することが必要です。個別指導の塾や家庭教師を利用して、焦らず学び直しましょう。
甘えたがり・精神が未熟
小学生の児童に多いといわれているのが、親と離れることによる不安や自立心が育っていないという理由です。
内面が未熟であるため、運動や試験などの苦手なことがあると学校を休みたがったり、生活習慣が身につかないことがあります。また、落ち込んでいるように見えても、学校へ行くと楽しそうに過ごしているため親は安心しますが、またすぐに学校へ行かなくなるということを繰り返してしまいます。
このようなタイプは、急に改善することが難しいため、先生や家族、専門機関などにより継続的にサポートすることで、子どもの内面が成長していくことを長期的に見守っていくことが大切です。
家庭環境(金銭的問題、介護、家庭内不和など)
両親の離婚や、リストラによる生活の困窮といった家庭環境の変化をきっかけに不登校となる子どもも3~5%程度存在しています。
しかし、それぞれの実際はその事実が辛くて…というよりも、離婚やリストラといったストレスから親自身が余裕のない生活となってしまうことから、子ども自身もストレスを感じ、学校や家族と関わることを避けるようになるケースも多いのです。
ここで夜遊びなどの非行に走る子どももいれば、自室にこもって出てこないというように、子どもが見せる反応はさまざまです。
親も、子どもに心配をかけないようにと必死になりますが、それは子どもにも伝わります。また、親自身のストレスが大きい場合、自分はこんなに子どものために頑張っているのに、なぜ子どもは自分を困らせるようなことをするのか? と無意識に子どもを責めてしまうこともあるでしょう。
しかし、子ども自身も苦しい気持ちを親に打ち明けられず、心配をかけたくないという思いから、お互いにすれ違いが生まれてしまいます。
子どもには楽しんだり、勉強をしていいことを伝え、辛い気持ちをお互いに話し合うことが親子の溝を埋めるきっかけとなるかもしれません。
発達障害
教科によって極端に学習の遅れが見られる、同じ年齢の子ども達と遊ばない、文章の理解に普通よりもあきらかに時間がかかるなどの特徴がみられると、発達障害の可能性があります。
知的能力には問題がなくても、「聞く」「話す」「読む」「書く」が出来ない学習障害(LD)や、静かにしなければならない場面でどうしても出来ないといった注意欠陥多動症(ADHD)も、発達障害に含まれます。
こういった子どもには、専門的な知識をもったカウンセラーや、担任の教師と一緒に継続的なサポートを行っていく必要があります。個別指導を取り入れながら、子どもにとって最も良い学習環境を整えてあげましょう。
神経症
強いこだわりがある、理由もなく不安になる、気分的な落ち込み、対人恐怖症になるなど、ストレスによって何らかの精神的負担や行動ができなくなるなどの症状は、神経症に分類されます。
神経症と思われる、不安などの情緒的混乱を不登校の原因とする児童は16~26%程度いるといわれていて、高い割合を占めています。
他の原因から二次的に派生するケースも多いのですが、中には精神疾患の初期症状としてこの神経症が出ている場合もあります。上記の傾向が強いようであれば、まずは医者などの専門機関に相談してみることをおすすめします。
なぜ中学生の不登校が増えている?
文部科学省が発表しているデータでは、小学生の不登校はおよそ250人に1人なのに対し、中学生ではおよそ35人に1人へと急激に増加しているといわれています。そこには、どんな理由があるのでしょうか?
小学校から中学校への進級で起こる変化
小学校から中学校にあがると、様々な面で変化が生まれます。まず、中学校では小学校よりも全体の生徒数が増えます。それに伴いクラス数も増え、1クラスの人数も多くなります。そこで新たな人間関係を築かないといけない上に、小学校の時にはあまり意識しなかった先輩後輩などの上下関係も生まれてきます。さらに、学級担任制から教科担任制への変化で先生との関係も変わり、勉強も、授業時間が長くなり内容も難しくなるなど、人間関係でも学習面でもさまざまな面で大きな変化が生まれます。
さらには、親子関係の質が変わる場合もあります。子どもが小学生の時は、親が世話を焼くのが普通だったのに、進学をきっかけとして、自分でやりなさいと自立を促すようになる親もいます。それで急に突き放されたように感じてしまう子もいるようです。また友人関係についても、中学生くらいになってくると、みんなで仲良くしようという考えが薄れて、趣味などの嗜好性で友達を選ぶ傾向が強まります。よって、趣味・趣向が近い人同士でだけ仲良くする関係が強まる傾向にあります。
不登校になる子、ならない子
変化に適応するということは、新しい状況に自らカスタマイズさせていくことになります。
しかし、変化に対する不安が強い人は、自分の考えを変えたり、新しいことや答えが曖昧なものにあわせたりすることに、無意識に強くストレスを感じてしまいます。また、勉強が分からないなどの問題が重なると、他の子よりも強くストレスを感じることも想定されます。
子どもが不登校になる、ということは親にとっても大きな不安となります。子どものことだけではなく親自身が体調を崩してしまうこともあるかもしれません。無理をせず、時にはカウンセラーなどの第三者を頼るなどして、自分のケアも心がけることが、結果的には子どもにも家族にも良い結果となるかもしれません。
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